さぼてん食堂の番頭、カレーふらり旅・その3
こんにちは、肥後橋のカレー専門店さぼてん食堂です。
年末年始にかけて東京に行っておりまして
さぼてん食堂の番頭、カレーふらり旅・その1 - なんもしとうない
さぼてん食堂の番頭、カレーふらり旅・その2 - なんもしとうない
と、2つほど個人アカウントでエントリーしてました。
即座に3つ目をエントリーすべきである事は分かっていたのですが「正月ボケ」という風土病に冒されてしまい、なんとのう後回しにしてしまいました。そもそもグルメブロガーではないので僕がグルメブログをエントリーしたとて皆様にご満足いただける文章などお届けする事など出来やしないので
「心技体が満ちた時に」
と、思っておりましたが
「ツイッターで茄子おやじさんのカレー行かれましたよね」
的なお問い合わせがございまして、観念した次第でございます。
さて、その「茄子おやじ」さんですが演劇志望の人々の街、下北沢にございます。
番頭が若かりし頃にリビドーを燃やした彼女が住んでいた街ですので勝手知ったるなんとやらと思っておりましたが、数十年振りに降りたった下北沢は脳裏に浮かぶやや薄暗い素っ頓狂なサブカル的なズレたオシャレの街では無くなっておりました。
んまあ、おシャンティ。
誰もゲタとか雪駄を履いてない。
懐かしさのあまり、記憶を辿りうろうろとしてリビドー彼女のマンションまですんなりと辿りついてしまい
「思いかえせば綺麗な子だったなあ」
と、男性特有の別フォルダーに記録したメモリーを引っ張りだして感慨にふけってしまいました。
そんな脱線を繰り返しながら
僕は60歩でした。
辿り着きました。
この外観、隅々まで好きな感じです。ほんまに憧れる。落ち着いたオシャレというか、大人なオシャレ。こんな文化はさぼてん食堂の誰にもありません。
こういうタイルと木のツートンなカウンター好きなんです。もしまかり間違ってさぼてん食堂が押しも押されぬ名店になって、店舗増やす時に予算があれば、さぼてん食堂もこんなんにしたい。
フォント、やべえ。
メニュー表のバランスが素敵にも程がある。個人的にこうゆう手書き風フォントが好き。手書きなのかもしれないけれど。
今回は全部入りにしました、文字通り全部入っていました。お味の方は欧風カレーのスパイスカレー寄りといった感じで、さぼてん食堂の方向性となんとなく似ている気がします。ただ、粘性とスパイスのバランスとが茄子おやじさんの方が圧倒的によく、店主森川に本当に食べて欲しいと思いました。
「美味しいと安心の調和」
と書いたらなんじゃそら、て、なるかもしれませんが、毎日食べたくなるようなお味でした。
スプーンが微妙に重くてこれも素敵でした。僕的にスプーンて、いわゆる丼系のお店では下手したら器より重要なんじゃないかと思っています。カレーが食べやすいスプーンとかありますがそういうのではなくて。お皿を口にはしないけれどスプーンは口にします。ビールやウイスキーなどのお酒もグラスの縁の厚みや素材で味が変わるように、スプーンも影響するんじゃないかなあと。茄子おやじさんのスプーンは茄子おやじさんのお店の雰囲気とお味にドンピシャなので、美味しいと安心の調和のイメージを僕が抱いたのかもしれません。
あと、お店の音楽の音が素敵でした。
音楽や音響設備はド素人なので感覚でしかないですが、もうちょいここに居たいと思わせる空間でした。
なので、珈琲飲みました。
これも、超美味い。
なんと申しますか、お店の雰囲気やメニューやスタッフの方の佇まいが僕の嗜好にドンピシャ過ぎてヤバかったです。僕はオシャレには疎く、そこらへんに興味はあれどそこに興味を持つのがダサいと勘違いしておっさんになってしまった人間なので、こういう場所にくると自分の不足しているプリズムなコンプレックスが昇華されるような気がするのです。
「何を書いているんだ、番頭」
と、お思いでしょう、僕も何書いてんだかわかりません。カレーも美味しい、雰囲気も良い、珈琲も旨い。
と、書いていたらまた行きたくなったお店です。
はい。
北沢カレー食堂 茄子おやじ
〒155-0032 東京都世田谷区代沢5丁目36−8 アルファビル 1F
03-3411-7035
https://goo.gl/maps/o9w8ULFEAJx
【PS】
恋の記憶は男性は別フォルダーに個別でメモリー、女性は上書き保存と言われておりますが、僕はHDにも保存する派です。